尾道駅を眼下に望む山の手に、戦後間もなく建てられた旅館「松翠園」
その広い敷地に終戦直後とは思えないほど贅沢な造りの離れの宴会場があります。
一枚板の廊下や茅葺屋根の玄関、格天井…と今では再現困難な名建築で、旅人だけでなく
地元の企業や地域の人たちも夜な夜な大宴会を繰り広げた思い出の場所でもあるようです。
しかしながら、長らく空き家となり、その存在は緑に呑み込まれそうになっていました。
第一に、終戦直後の資材も職人も不足していた時代に
これほどの大空間を手の込んだ手法で作り上げたことが驚愕に値します。
寄付(よりつき)の茅葺きや扇垂木、松竹梅の透かし彫りに加え、御影の沓脱石も見どころ。
しかし、この建築の白眉は南縁側の16mもの一枚モノの松の床板。
約2尺幅のこの無垢板は一見の価値があります。
60畳の座敷は、支輪折上格天井、舞台の対極には二間幅の床の間。
松皮菱と瓢箪の透かしは左官で仕上げた見事なものです
大空間が洋小屋トラスで架構されているのも隠れた魅力となっています。
第一に、終戦直後の資材も職人も不足していた時代に
これほどの大空間を手の込んだ手法で作り上げたことが驚愕に値します。
寄付(よりつき)の茅葺きや扇垂木、松竹梅の透かし彫りに加え、御影の沓脱石も見どころ。
しかし、この建築の白眉は南縁側の16mもの一枚モノの松の床板。
約2尺幅のこの無垢板は一見の価値があります。
60畳の座敷は、支輪折上格天井、舞台の対極には二間幅の床の間。
松皮菱と瓢箪の透かしは左官で仕上げた見事なものです
大空間が洋小屋トラスで架構されているのも隠れた魅力となっています。
もう一度、人が集う場所として灯りをともしたい!と
NPO法人尾道空き家再生プロジェクトの有志で2016年より再生を続けています。
宴会やライブ、教室、アート…尾道の多様性が感じられる
みんなでつくる「みんなの大広間」として
この場が活かし続けられることを願っています。